紙とWEB。コンテンツ制作の違い。

カルデラの仕事

「村林さん、出していただいたキーワードが『らっこ』の検索にまったくひっかかりません」と黒田から連絡がきた。

ゼロ?!紙とWEBのコンテンツの違いは予想はしていたが、ゼロとは驚きだ。

 

IT社会になって、仕事の内容が大きく変わっていった。

そこに追い打ちをかけたのが新型コロナウィルスの登場だった。

取材などの生の声が聴けなくなった。国内外を含めて原著取材などもってのほか。

 

当社の仕事の進め方は提案型なので、コンテンツ制作のキーワードだしに困ることはないと思っていた。

結果を求められるダイレクトマーケティングで鍛えられてきた私にとって、普通の業務の一つにしか過ぎないと思っていた。

紙でたくさんの結果を出してきた。だからWEBコンテンツは言うなれば紙の上でのひとつの特集みたいなものだし、何とかなるだろうと思っていた。

 

しかし紙の特集とWEBコンテンツの記事作成は、まったく別ものといってもいいくらい違っていた。

WEBは原稿に装飾がいらない。紙はひねくった言葉が素敵に見えたりもしていたが、そんなもんWEB上では邪魔者になった。

「今日は暑い」「明日は寒い」など、ストレートな表現だけでいい。

 

WEBコンテンツ作成のためのあらゆる資料を読み漁ったが、正直何が書いてあるのかよくわからなかった。

成功事例ほど、わからなくなる。すごいなと思うだけで、こんなことが現実に起こるんだろうかと思った。

 

原稿を書いている人が嘘をつくことはないだろうから、世の中に賢い人が増えたのかもしれない。

とにかく、頭が良すぎる。学生時代に味わった劣等感が体中を駆け巡った。

 

それを乗り切るにはとにかくわからなくても「やる」。イメージが作れなくても「書きなぐる」。

ぐしゃぐしゃでもいい、いずれ整うことを体感として持っている。

劣等生から優等生になった私の過去体験に感謝だ。

 

そんな矢先、「村林さん、原稿に物語などいりません」と若きWEBディレクター。「えっ?!」

そんなこと言ったって、どうやって原稿を書くのか質問をすると

「SEOワードを組み込んだらいいんですよ。それで物語は簡単に作れるじゃないですか」と軽く言う。

 

「ええっ?!」360度水平線しか見えない海のど真ん中に投げ捨てられた気がした。

 

仕方ない。それがいまの現実だ。

 

実は自慢じゃないけど、化粧品会社や健康食品などのコンテンツ制作で成功事例ができている。

初めて、検索の上位に躍り出た時は自分の目を疑った。

しかし、何が良くて結果がでたのか、WEBマーケティングの知識がない私にとって、反論する言葉がなかった。

 

難解な本の世界、膨大なネット記事など、もう結構でござんす。

SEOを考慮したキーワードの見つけ方、原稿の書き方など、自分たちで検証を始めている。

 

誠実にキーワードと向き合ってサジェスションワードを駆使し、それをSEOのふるいにかけ、

結果を残せるコンテンツを制作していく。

 

模索の渦(うず)から新たな未来が立ちあがっていくはずだ。